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2020年度近畿大学医学部一般入試前期と地域枠の1次試験合格者が発表されました

2020年度一般入試前期の1次試験合格者数は233名

去る1月26日(日)に行われた近畿大学医学部の1次試験の1次合格者が昨日午前10時に大学ホームページ上で公表されました。

2020年度一般入試前期の志願者数は昨対比91名減の1,236名、受験者数は昨対比78名減の1,172名でした。1次合格者数は233名で、昨年度の253名に比べ20名減でした。

1次合格倍率は、5.03倍で昨年の4.9倍とほぼ同じでした。近畿大学医学部は、2020年度入試からこれまでは入学後に選抜していた大阪府(3名)、奈良県(2名)、和歌山県(2名)、静岡県(5名)の各府県の地域枠(カッコ内の数字は募集人員)について一般入試前期で入学辞退のできない専願での別枠方式で選抜する方法に変更しています。

この入試変更に伴い、2020年度一般前期の募集人員が昨対比10名減の55名となっています。

 

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1次試験合格最低点は、一般前期と地域枠で別々の結果に

2020年度入試から地域枠を一般枠とは別枠で選抜するようになったため、1次試験の合格者最低点も地域枠と一般枠とで別々の結果で発表されています。

一般枠は400点満点中227点(得点率56.75%)、大阪府地域枠は190点(得点率47.5%)、奈良県地域枠は185点(得点率46.25%)、和歌山県地域枠は172点(得点率43.0%)、静岡県地域枠186点(得点率46.5%)でした。

一般枠の合格最低点は、2019年度入試は、222点、2018年度入試は227点、2017年度入試は217点となっており、ここ数年ほとんど変わっていない状況です。

2次試験は小論文と個人面接

近畿大学医学部の2次試験は2月9日(日)に大阪狭山キャンパスで行われます。

2次試験は約20分間のアンケート記入、40分・400字の小論文、面接官2人による約10分の個人面接が実施されます。

2020年度入試から新規実施される地域枠についてはもしかしたら各都道府県の地域医療を含んだ内容の面接が行われるかもしれません。

2次試験のアンケート記入内容

過年度入試ではアンケートの記入内容については、A4縦サイズの原稿用紙に200字以内で「医師を志した理由とどのような医師になりたいか」、「高校入学から今までに医師を目指す上で役に立つと思われる経験や出来事を書きなさい」といったテーマで記入するものでした。その他、 

  • 将来医師としての希望する勤務形態を次から選んでマークする(勤務医・開業医・研究医)
  • 体に悪いところはないか、持病はないかを次から選んでマークする(有・無)
  • 指を曲げるのに不自由さはないかを次から選んでマークする(有・無)
  • 歩行に不自由さはないかを次から選んでマークする(有・無)

 といった選択形式の質問もありました。

小論文の試験内容と評価ポイント

近畿大学医学部の小論文は、40分で400字詰めの横書きの原稿用紙(B4縦サイズ)に記入する、という形式が定着しています。2019年度入試では、以下の出題内容でした。

  • 医療における「男女共同参画」について、あなたの意見を400字以内で書きなさい。(2019年度一般前期)
  • AI(人工知能)が医師の仕事を奪うという意見に対するあなたの意見を400字以内で述べなさい。(2019年度C方式前期・中期)
  • わが国はこれまで皆、保険制度をとってきた。わが国の今後の医療保険制度の在り方について思うところを400字以内で述べなさい。(2019年度一般後期・C方式後期)

前期も後期も医学・医療テーマや最近の社会・時事テーマを題材にして考えを論述させる「テーマ型」小論文が出題されています。

過去には、再生医療混合診療ノーベル物理学賞の純粋科学などの医療専門用語が登場する年もありました。

近畿大学医学部の小論文で出題者が問うているのは、「あなたの考えを述べなさい」です。

たとえ、専門用語を知らない場合であっても、「あなたがどう感じたか、どう考えたか」を筋道立てて、論理的に書き述べることができているかどうか、これが評価ポイントとなります。誤字脱字や、書いた内容に論理の一貫性がなかったり、支離滅裂だったりするとマイナス評価となる可能性が高いと考えてよいでしょう。

要は与えられたテーマに対して、「自分の考え(主張)」を提示し、なぜそう考えたのかを理由と共に論理的に筋道立てて書くことができるようにしておきましょう。

面接の質問内容と評価ポイント

近畿大学医学部の面接は、面接官2人による約10分の個人面接です。

過年度受験者からのヒアリングによりますと、小論文試験終了後、面接の前にアンケートを約20分間で記入します。

面接では、2人の面接官の1人が記入したアンケートに基づいて質問をします。アンケートに書いた紙を面接官が持っているので、面接でさらに深く質問してきます。アンケートで200字で記入した内容についての質問が中心になってくることが多いので、書いた内容を思い返しておく方がよいでしょう。

もう1人の面接官からは、小論文を受けた感想、最近の気になる医療ニュース等を質問してきます。質問内容は多くても2、3程度であることが多いですが、尋ねられた質問に対して小論文と同じように「自分の考え」を持ち、理由と共に筋道立てて答えられるかが評価のポイントだと考えましょう。