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計算ミスをなくすには

 こんにちは。数学科の大矢圭祐です。今回は、生徒からよく聞かれる「計算ミスをなくすにはどうしたらいいですか」という質問に答えていこうと思います。

(数学・物理担当 大矢圭祐講師)

 最近の入試では(一部の大学を除いて)典型問題をいかに正確に解くことができるか、という能力が求められているように感じられます。ですから、入試を突破するうえで大切なのは、難しい問題を正答することより、標準的な問題をミスなく正答することであるといえます。その上で、計算ミスを減らすことは重要課題であるといえるでしょう。たまに、計算ミスを軽視し、模試の自己採点で「計算ミスをしていなかったら取れた点」を出して喜んでいる人がいますが、実際の入試ではそんなことはしてくれません。ミスはミスです。そのミスで不合格となってしまうのです。決して軽視していいものではありません。(まして医師になろうという人がミスを軽視することなどあってはならないでしょう。)
 では、どうすれば計算ミスを減らせるのでしょうか。よく言われるのは以下のようなことでしょうか。

字を丁寧に書く
計算を省略しない
焦らず落ち着いて解く
自分の陥りやすいミスを認識する

 どれもとても大切です。私も生徒には上に書いたようなことを常に言っています。それでも、注意していてもミスが一向に減らない人もいます。それはなぜでしょうか。端的に言いますと、その単元に対する理解が十分でないからです。例えば、小学生の頃は分数の計算に必死になっていたかもしれませんが、今は通分や約分は簡単にできることでしょう。2次関数の平方完成も、初めて習った時はどう計算したらよいか分からず、ミスをしていたかもしれませんが、今は文字が入った平方完成もそんなにミスはしないことでしょう(まだミスをしてしまうという方には申し訳ありません)。いずれにせよ、単元に対する理解が深まれば、計算ミスはおのずと減っていきます。計算力だけがその他の力と独立に上がっていくことはありません。まずは一つ一つの問題を丁寧に解くようにしましょう。問題ごとの共通点を探すようにしてください。解き方もですが、計算方法についても共通点があるでしょう。それが見えてくれば、問題を見たときに、計算ミスしやすい箇所が見えてきます。さらに問題を解くスピードも上がるので焦ったり、それによって文字が乱雑になったりすることも少なくなるでしょう。先に書いた、計算ミスを減らす方法は、突き詰めれば単元に対する理解を深めることに行きつくのです。

 魔法のように計算ミスを減らす方法を期待していた方もおられたかもしれませんが、そんな方法はありません。そして、誰でもミスをします。大切なのはミスに対して向き合うことです。一つ一つ丁寧にこなすことによってのみ計算ミスを減らせますし、数学力を向上させることができるのです。この記事を読んでくださった皆さんが、計算ミスを減らし、医学部合格を勝ち取ることを願っています。

Medi-UP講師
大矢 圭祐