9/8(日)に関西の4つの私立大学医学部(大阪医科薬科大学・関西医科大学・近畿大学・兵庫医科大学(五十音順))が一堂に会し、Medi-UP(メディアップ)上本町校にて合同入試説明会を行いました。多くの生徒・保護者にご参加いただき、各大学からの話に熱心に耳を傾けておられました。
今回は関西医科大学入試センターの方にお越しいただき、大学概要・カリキュラム、学生生活、2025年度入試の概要について詳しくお聞きすることができました。
関西医科大学大学の特色について
関西医科大学は、1928年6月に大阪女子高等医学専門学校として開校した旧設医学部で、「慈仁心鏡」(慈しみ・めぐみ・愛)を心の規範として生きる医人を育成することを建学の精神としています。2018年4月に看護学部を開設、2021年4月にリハビリテーション学部を開設し、医学部・看護学部・リハビリテーション学部の3学部を擁する医療系複合大学です。6年間の学費は2,100万円で、私立医大の中では3番目に低い金額です。
医学部生は、京阪本線枚方市駅すぐのところにある枚方キャンパス医学部棟で6年間学びます。また、関西医科大学附属病院、総合医療センター、香里病院、くずは病院という4つの附属病院(総病床数1,567床)が京阪沿線上の駅から徒歩圏内にあり、4学年後半からの臨床実習で各施設を回ります。
医学部には4つの特色があります。1つ目は、1学年から看護学部、リハビリテーション学部の学生との合宿研修や合同授業を行い、職種の垣根を超えた多職種連携・チーム医療について学びます。2つ目に、2学年から基礎研究に従事する医師を目指す研究医養成コースを設けています。3つ目に、100種類以上の機器を設置したシミュレーションセンターがあることです。4つ目に、臨床実習で、関西4私立医科大学間での病院実習を行うことができます。
教育カリキュラムでは、1学年~2学年で教養・基礎医学分野を、3学年~4学年で臓器別の講義や実習・演習で臨床実習に向けた知識・技能を修得し、共用試験CBT、臨床実習前OSCEの2つの全国共用試験に合格した後、参加型臨床実習(クリニカル・クラークシップ)に参加します。第118回医師国家試験の新卒の合格率は91.8%で、入学者122名中ストレートで進級したのは98名、うち94名が医師国家試験にも合格しました。
2025年度入試変更点
2025年度入試については、まず募集人員が変更されます。学校推薦型選抜の一般枠が8名(昨年度は10名)、特色選抜が5名(昨年度は7名)、一般前期が55名(昨年度は53名)になります。また、一般後期が5名、共通テスト利用選抜後期が2名(昨年度は一般後期と共通テスト利用選抜後期で合わせて5名)になります。
また昨年度学校推薦型選抜で選抜していた地域枠を一般選抜前期で選抜※します。
※地域枠14名(大阪府4名、静岡県8名、新潟県2名)、研究医養成コース3名は、文部科学省認可申請中
学校推薦型選抜の出願時に、全ての枠で志望理由書を、特色選抜では志望理由書に加えて活動報告書の提出が求められます。英語型では出願資格・検定試験の有効期限が定められ、受験日が出願受付日から遡って2年以内で、かつ資格・スコアが定める有効期限が2年以内のものとなります。
一般選抜(前期・後期)の英語と数学の配点が100点から150点に変更され、英語150点、数学150点、理科2科目200点の500点満点となります。
学校推薦型選抜
学校推薦型選抜は、特別枠、一般枠、特色選抜の3つで特別枠は専願制、一般枠と特色選抜は他大学と併願可能です。
1次試験では小論文(2次試験で合否判定に使用)と適性能力試験を実施します。適性能力試験は、①文章読解 ②英語読解 ③数学解法・図形解法(理科系問題を含む)から成る合計70問を130分間でマークシートで解答します。理科は物理・化学・生物の3科目が出題範囲ですが、履修していない科目であっても論理的に考えれば解答を導き出せるような問題構成となっています。2次試験では面接官3人の個人面接ですが、特色選抜の英語型では日本語の面接に加えて、別途英語面接があります。
特別枠の卒業後要件ですが、医師不足地域の医療機関、関西医科大学の医師不足診療科に臨床研修を含めて10年※以上勤務する義務があります。臨床研修先が大学附属病院ではない場合は、10年に含まれません。
※令和8年度入学者より、義務年限が5年となり、2年間の臨床研修病院が関西医科大学附属の病院と近畿2府4県の臨床研修指定病院に、その後3年間は医師不足地域での勤務がなくなり、関西医科大学の医師不足診療科(新たに麻酔科が追加)の医師として勤務する、という変更点が発表されました。(2024年10月10日現在大学ホームページより)
一般選抜(前期・後期)、大学入学共通テスト・一般選抜試験併用試験、共通テスト利用選抜(前期・後期)
一般選抜(前期・後期)は、1次試験で実施される英語・数学・理科2科目の学力試験で合計点の高い成績順に1次合格者を出します。2次試験(面接)は段階評価です。1次試験で1点でも多くの点数をとることがポイントで、正規合格ラインは年によって変動はありますが前期も後期も概ね65%程度が目安となります。
大学入学共通テスト利用選抜(前期・後期)は、1次試験(大学入学共通テスト)→2次試験(面接)です。2024年度入試の正規合格者の1次試験最低点は前期86.5%、後期86.7%でしたので、約85%~約90%が合格の目安と考えるとよいでしょう。
大学入学共通テスト・一般選抜試験併用試験は、共通テストと一般選抜(前期)の1次試験の両方を受験し、2次試験が面接です。英語と数学の配点が共通テストでは低く(各100点)、一般選抜では高い(各200点)ことが特徴です。
全ての入試区分で、2次試験の面接を2回受験する場合がある、と学生募集要項に明記されています。2回の面接の有無によって有利・不利はありません。受験者の年齢差別はありませんが、同じ質問でも年齢に見合った答え方をするようにしましょう。
関西医科大学の受験をお考えで詳しい内容をお知りになりたい方はMedi-UPまでお問い合わせください。