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福岡大学医学部入試オンライン説明会2024を行いました

 8/11(日)に福岡大学医学部の入試担当の方をお招きし、オンライン形式で医学部入試説明会を行いました。今回の説明会でお話いただいた内容を一部ご紹介させていただきます。

福岡大学の特色について

 福岡大学は、1934年に創立された総合大学で、医学部医学科は1972年に設立されました。医学部医学科、看護学科、薬学部の医療学部を含む9学部31学科が1つのキャンパスに集合していることが福岡大学の大きな特徴です。文系学部と理系学部のキャンパスが同じ1つの敷地にある「ワンキャンパスの総合大学」という点で、他学部の学生とも交流しやすい環境になっています。2024年度入試では医学部入学者110名のうち福岡県出身者は全体の25名で、九州だけではなく全国各都道府県から学生が集まっています。
キャンパスは福岡県最大の都市である福岡市にあり、九州山陽新幹線博多駅下車、地下鉄七隈線に乗り換え、博多駅から最寄り駅の福大前駅まで約20分の場所に位置するということで都心部へのアクセスが抜群に良い立地となっています。説明会では、大学キャンパスまでのアクセスを示す3DCG動画を見せていただき、特に最寄り駅の福大駅からのアクセスを視覚的にもとても分かりやすくご説明いただきました。
 福岡大学医学部のキャンパスはキャンパスの西側に位置し、キャンパスに隣接している福岡大学病院は今年本館が開院しました。また、福岡大学筑紫病院、福岡大学西新病院の合わせて3つの大学病院があり、実習や研修にも便利な場所となっています。現在多目的棟を建設予定で、医学部生が利用シュミレーション室を備えた新たな学びの場となる予定です。

医学教育の特徴

 福岡大学医学部では、1年時から担任制を敷いた10人程度の小グループを作り、6年次には国家試験対策委員を配置しきめ細やかな教育体制を敷いています。また、医人としてのプロフェッショナル育成、多職種連携の意義を実感するため、1年生の早期から座学だけではなく、解剖学をはじめとする基礎医学の実習を豊富に行いながら、ワンキャンパスの強みを生かして他学部生と共に学習する機会も数多く取り入れて幅広い視野で教養を身につけます。なお、専門科目についてはライブの授業を後からオンデマンドで視聴が可能なシステムを取り入れています。

2025年度入試では一般選抜(系統別日程)と大学入学共通テスト利用選抜の募集人員が変更に

 2025年度入試の変更点として、一般選抜(系統別日程)と大学入学共通テスト利用選抜の募集人員が変更になります。一般選抜は60名(昨年度65名)、大学入学共通テスト利用選抜は10名(昨年度5名)となります。

学校推薦型選抜

 学校推薦型選抜は、A方式推薦、地域枠推薦、附属校推薦の3つがあり、昨年と同様出願資格や選抜方法等の変更はありません。いずれか1つの枠しか出願できず合格すれば必ず入学する専願制です。A方式推薦(英語50点・数学50点・面接20点の120点満点)と地域枠推薦(英語50点・数学50点・面接50点の150点満点)において、2024年度入試の合格者平均点についてもそれぞれの枠で詳しくご説明いただきました。英語と数学(数学ⅠⅡⅢAB(数列)C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面))を60分間で2科目とも解答する試験方法ですが、試験時間が非常にタイトで、近年数学が難化傾向にあります。過去問が公表されていますので、過去問題集で演習し、時間計測して十分なトレーニングを積んで本番に臨んでほしいところです。

一般選抜と大学入学共通テスト利用選抜

・一般選抜
 一般選抜は、1次試験で英語・数学・理科2科目と小論文を、2次試験でグループ討論の面接を行います。小論文は、2次試験で調査書等の提出書類を面接の参考資料として使用し、1次試験の成績と総合して判定します。説明会では2024年度入試の合格者平均点についてもご説明いただきました。学科試験8割近くを目安にしたいところです。
・大学入学共通テスト利用選抜
 大学入学共通テスト利用選抜は、1次試験が英語(リーディング160点とリスニング40点)200点・数学2科目200点・理科2科目200点・国語(現代文)100点の合計700点満点ので、2次試験は学校推薦型選抜・一般選抜と同じグループ討論形式の面接です。こちらも2024年度入試の合格者平均点をご説明いただきましたが、8割後半近くを目安にしたいところです。また共通テスト利用選抜では英語資格・検定試験による加点制度があり、英検なら2級で20点、準1級以上なら40点の加点があります。

グループ討論(面接)の評価ポイント

 学校推薦型選抜、一般選抜、大学入学共通テスト利用選抜の面接形式はグループ討論です。面接官3名、受験生4~5名のグループに分かれ、1人の面接官から提示されたテーマをもとに同じグループの受験生で話し合います。冒頭1分間の自己紹介をするように求められますが、面接官の評価はここから始まっています。大学入学後の医学教育においては、小グループを作って教員の指導の下、学生同士のグループ活動を行う機会が増えます。医学教育の特徴である多職種連携、「チーム医療」で必要なコミュニケーション能力が必要不可欠となります。面接では入学後の医学教育に対してこれらの素養があるかどうかを確認します。面接官はグループの受験生1人1人を見て評価しています。自分の意見を論理立てて話すことが重要なポイントになりますが、同じグループ内の他の受験生が意見を話しているときの聞くときの姿勢も評価ポイントになります。また面接中は面接官の発言や指示に臨機応変に対応できているかについても評価のポイントになります。面接では面接官によって提示されるテーマや進行方法が異なりますが、テーマについて話し合うように面接官が発言した場合、司会者を立てて討論するという指示がなければ、司会を自ら買って出るのは避けてほしい、ということです。
 また、将来医師としての適性に適っているかどうかという観点からも評価ポイントに含まれます。小論文や面接において特に医師としての倫理観にマイナスに作用するような内容にも注意を向けてほしいということでした。面接で提示されたテーマは各グループによって違い、非常に多岐にわたるものの中から当日の面接官が1つ選ぶ形になりますので、型にはまった対策をしすぎるのではなく、上で書いた評価ポイントをありのままの自分で表現できるようにしておきましょう。

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