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初見問題へのアプローチ

 数学では、初めて見る問題が出題されることがよくありますね。自分は手が止まっているのに、数学が得意な人はスラスラ解いてるように見えます。なぜでしょうか?何をやっているのでしょうか?初めて見る問題にどのように向き合っているのか、その思考の一端を簡単にご紹介します。

(数学・化学担当 大矢浩祐講師)

①情報の整理

 まずは、与えられた情報をしっかりと読み取らなければなりません。8月17日発信の記事でも紹介した通り、数学の問題では必要な条件はすべて与えられています。そして、余計な情報はほとんどありません。1つ1つの文をしっかりと読み取ることが必要です。そのためには
 1.図を書く
 2.具体例で試してみる
ことが必要です。いきなり解き始めているように見える人は、ただこれを行っているだけのことがほとんどです。すべてが分かってから書いているのではなく、とりあえず書いてみているだけです。頭の中であれこれ考えても理解できるはずはありません。情報を目に見える形で書き出し、整理していくのです。ただし、あまり正確な図を書こうとして、無駄に時間を浪費することがないようにしましょう。まずはざっくりと書いてみるくらいで大丈夫です。問題の外観をとらえることが大切です。

②条件の言いかえ

 次に条件を正しく簡単なものに言いかえましょう。例えば、図を書いてみると「面積が最小となる条件」が「曲線に直線が接する条件」に言いかえられたり、具体例で試すことで「3の倍数になる条件」より「3の倍数にならない条件」の方が簡単だから余事象から考えようといった発想がでてきたりします。情報の整理が正確にできていれば、この言いかえによって見たことのある問題に落とし込むことができます。
 また「この条件があれば簡単なのに」と感じるようなこともあります。そのようなときは場合分けしてみるのも手です。場合分けが苦手な人も多いかもしれませんが、場合分けによって問題を簡単なものに言いかえることができると考えれば、積極的に場合分けしていけばいいのです。勝手にその条件を追加した場合を書いておいて、それを書いている間に、別の場合の考え方が分かったり、分からなかったとしても部分点がもらえたりするのです。

③求めたいものを確認する

 与えられた条件だけを見ていても何をすればよいのかわからないことはよくあります。そんなときは、求めるべきものを確認してみるとよいかもしれません。例えば、求めるべきものが「線分の長さ」だったとします。では、それを求めるために必要なものは何でしょうか。「角度」かもしれませんし「座標」かもしれません。もう一度与えられた条件に戻って、分かりそうなものは何でしょうか。また、前の問題が誘導になっている場合も多いです。式変形をむやみやたらにするのではなく、前の問題の条件が使える形にできないかと考えるのです。このように考えていくと、どのように解答を進めればよいか見えてくると思います。①と②でスタートをゴールに近づける作業を行った後は、このようにゴールをスタートに近づけることを考えるのです。そうすれば、突飛な発想ではなく、論理的な思考によって解法が見えてくるはずです。

④時には諦めも肝心

 どうしても分からないときは、別の問題をしっかりと解きましょう。入試問題で満点はとれるわけありませんし、とる必要もありません。分からない問題は他の受験生も分からないと割り切って、他の問題で時間を使う方が効率はいいです。入試問題全体をざっと眺めて、解けそうな問題から解いていくことが得点アップにつながります。

 入試問題の解答はとてもきれいにまとめられています。ここにあげた思考を背後に隠して、完成されたものだけを提示しています。しかし、このきれいな解答がどのように作られているのか、どのように考えてこの解法に至ったのかということを考えて、背後に隠されたものを探してみてください。見つからなければ先生に聞いてください。そして自分の解答をぜひ添削してもらってください。このように勉強を続けていくことで、思考力をより磨いていきましょう。

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Medi-UP講師
大矢 浩祐