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言語化

 2024年度が始まって数週間が過ぎました。勉強は順調に進んでいますか?ただ漠然と問題集や授業の予習をやっているだけだと,順調かどうか,よく分かりませんね。より効果的な勉強をするため心掛けてほしいことをお伝えします。
 それは“言語化”です。1つの問題を解いたときに「なぜそのように解くのか」を考え,それを具体的に書いたり話したりするのです。「人に教えると成績が伸びる」と言いますが,それはこの“言語化”によって理解が深まるからです。具体的な例を挙げて考えてみましょう。

(数学・化学・物理担当 大矢浩祐講師)

次の問題はどうやって解きますか?

 

「平方完成する」は半分正解です。でも満点ではありません。次の問題はどうやって解きますか?

微分して増減表をかく」はこの問題を解くうえでは正解です(この問題の解き方はいくつか考えられますが)。でも,(1)とは異なる問題ですか?そんなことはありません。どちらも「最小値を求めよ」という問題だからです。では,共通点があるはずです。“言語化”できるでしょうか。答えは「グラフをかく」ことです。そのために「平方完成」をし,「増減表をかく」わけです。

 ここまで思考は伸ばせるでしょうか。これは簡単な一例ですが,ほかにもたくさんあります。それを意識しながら勉強してほしいのです。チャートなどの網羅型の問題集は問題がたくさん載っています。それら一つ一つを解くことができるようになることが目的ではありません。解法の整理が大切です。「なぜそのように解くのか」,「この公式はいつ使うのか」を具体的に考えながら勉強してください。似ている問題はたくさんあります。共通点は何でしょうか。そんなことを考えながら,“言語化”してみてください。1つの問題が解き終わったときに,自分に教えるようにその解答をなぞってみてください。その説明を講師がした場合に納得できますか?もし納得できないと思うならそれはまだ“言語化”がうまくいっていません。少し時間がかかりますが,今はそれで大丈夫です。結果は必ずついてきます。うまくいかないなら講師に質問してください。

 長いような短いような1年がスタートしています。焦る気持ちも分かりますが,基礎を疎かにすると必ず後悔します。前期は基礎を固めることが最優先です。頑張っていきましょう!

Medi-UP講師
大矢 浩祐