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「覚える」から「納得」へ

 こんにちは。Medi-UP数学科の大矢圭祐です。後期に入ってしばらく経ちましたが、学習の状況はいかがでしょうか。実際の入試問題を解く機会が増えてくると、様々な知識を整理しておくことがどれほど大切か実感しているのではないでしょうか。今回はタイトルにあるように、定義や定理、解法について「納得する」ことの大切さについて書いていきたいと思います。

(数学・物理担当 大矢圭祐講師)

 前期の間には定義や定理、解法をたくさんインプットしたことと思います。それらはどれほど整理できているでしょうか?例えば以下の3つの質問について考えてみてください。

 ごくごく基本的ですし、すぐ答えられるものかと思います(ですよね?)。では、これらについてどのように理解しているでしょうか? ただただ覚えているだけでしょうか? 後期に入ってからの演習でなかなか結果の出ない人に共通する特徴として、「覚えるべきことは覚えているが、それらを使いこなすことができない」という点が挙げられます。原因は、覚えるべきことを納得していない点にあります。以下の2つの文章を比較してください。

 1.トリハソラヲジユウニトベル
 2.アタロパシコノソレトヌエベ

 どちらかの文章を記憶してくださいと言われたらどちらを選びますか?同じ13文字で、カタカナで書かれているからどちらを選んでも同じでしょうか?そんなことはないはずです。よっぽどよい性格をしていない限り1つ目の文章を選ぶはずです。なぜでしょうか?文章の意味が分かるからではないでしょうか(2つ目の文章には何の意味もありません。適当に打っています)。単純な暗記には限界があります。この例は極端かもしれませんが、数学の定義、定理、解法についても同様のことが言えます。ただただ、そう言われたからという理由で覚えているのでは限界が来ます。使いこなすことなどもってのほかです。特に、数学といった論理が大切になるような科目では、そこに出てくる言葉1つ1つは単純な文字列ではなく、納得させるだけの意味をもつものばかりです。それらを理解するように努めてください。「〇〇のときは△△」といった覚え方ではなく、「〇〇は□□という意味だから、△△が使える」といった考え方をしましょう。さらに深くまで考えられれば、多くの問題が共通の考え方でつながっていることが見えてきます。そうなれば最強です。ほとんどの問題が「こう解くのは当たり前」に見えてきます。ここまで到達するのは難しいかもしれませんが、それでも解ける問題の幅が広がるはずです。このような考え方は数学だけでなく多くの科目にも共通しています。少しの意識の違いだけで大きな変化ができるかもしれません。

 すこし抽象的な話になってしまいましたが、お伝えしたかったのは「単純暗記ではなく、その意味を理解して、納得して覚えるようにしてください」ということです。当たり前のことだと思われるかもしれませんが、自分は大切とは思っていないようなことが実は大きな意味があるということもあります。授業で先生が言われる何気ない一言も聞き漏らさないようにしてください。今の理解で満足しないようにしてください。入試までもう少し、頑張っていきましょう。

 

Medi-UP講師
大矢 圭祐