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川崎医科大学医学部入試オンライン説明会2023を行いました

 9月上旬に川崎医科大学医学部の入学センターの方をお招きし、オンライン形式で医学部入試説明会を行いました。

 説明会でお話いただいた内容を一部ご紹介させていただきます。

川崎医科大学の特色について

 川崎医科大学は創設者の川﨑祐宣が1970年に開学した新設医学部で、岡山県倉敷市に所在しています。大学へのアクセスは、岡山駅倉敷駅の中間にあるJR山陽本線中庄駅から徒歩約15分です。川崎医科大学教育棟には川崎医科大学附属病院が隣接し、岡山市内に2016年に開院したもう一つの附属病院「総合医療センター」があります。また、2023年9月には3番目の附属病院となる「高齢者医療センター」を開設しました。さらに、単科医科大学として全国で唯一、川崎医科大学附属高等学校を併設しています。
 川崎医科大学の教育目標は、「良医」を育てることです。これは病院は患者さんのためにある、大学は学生さんのためにあるという創設者の言葉から引き継がれたものです。「良医」を育てるという教育目標は、患者から信頼され、人間性豊かで、幅広い知識と技能を有し、全人的医療ができるだけではなく、専門性を持ち、研究マインドを持ち新しい医学に貢献できる医師を育成すること、と定義されています。
 川崎医科大学は「人間(ひと)をつくる・体をつくる・医学をきわめる」という建学の精神に基づき、6年一貫教育を行っています。
 「人間(ひと)をつくる」の理念に対応するため、1年生全員が寮生活を送る全寮制という制度があります。生活の規律やルールを遵守する姿勢を学び、規則正しいリズムを身に着けることを学び、友人関係の礎を築くことを通じて自己管理を確立させる「教育寮」です。また、1~3年生、4~5年生、6年生の学年縦割りで構成される小グループ制度をつくり、グループごとに基礎系、臨床系の2名の教員が学内・学外で学生の個性を見極め、生活指導や学習指導を行います。
 「体をつくる」という建学の理念で中心となるのがクラブ活動です。夜間照明付きの総合グラウンド、温水プール・総合体育館の諸設備が充実し、さまざまな運動部・文化部が活発に活動し、先輩後輩の絆を深めています。
 「医学をきわめる」の教育理念では、川崎医科大学のカリキュラムに2つの大きな特徴があります。1つは臨床解剖です。1年生の9月から人体の臓器・組織の名称を覚える人体解剖実習を行います。3年生、4年生で臨床医学を学んだ後に、5年生でもう一度臨床解剖実習を行い人体に対する知識をより深めるようにしています。もう1つは、研究マインドを涵養するために行われる「医学研究の扉」で、2年生の11月に基礎医学臨床医学の教室に配属し1カ月間研究に従事します。教員の協力関係を通じてさまざまな大学へ学生を派遣し、医学研究に従事します。4年生10月末ごろに行うCBT、OSCEに合格した後、診療参加型の臨床実習が始まります。附属病院の10階にある臨床教育研修センターには、実際の病棟を再現した模擬病棟や各種シュミレータを備えた演習室が整備されています。医学生だけではなく、研修医や現場の医療スタッフがこのセンターでスキルアップに努めています。

 卒業後の臨床研修では、2年目の希望者にはスタンフォード大学に派遣する1カ月の海外研修があることや、専門医研修では、19ある専門医研修プログラムを設定している病院が全国約60あるのですが、このうち岡山県内に19ある専門医研修プログラムがある病院は川崎医科大学附属病院のみである、ということです。年々難化傾向にある第117回(2023年)医師国家試験の新卒の合格率は91.7%で、合格者数でみると順天堂大学の137名に続く133名と全国2位の結果でした。

総合型選抜の総合適性試験の理科が物理・化学・生物から2科目選択制に

 2024年度入試変更点として、総合型選抜を実施する中国・四国出身者枠、霧島市地域枠、特定診療科専攻枠の1次試験で実施する総合適性試験の理科に変更があります。昨年の総合適性試験の理科は理科3科目(物理・化学・生物)全て解答必須でしたが、2024年度入試では物理・化学・生物の3科目から任意の2科目を選択解答する形式に変わります。

 総合型選抜で出願時に必要な推薦書については、医師に限らず、コメディカルの医療従事者の方であれば保護者の方以外で受験者をよく知る方であれば推薦者になることが可能です。

 特定診療科専攻枠は、2024年4月1日現在で22歳以下であれば、全国から出願可能な出身地制限のない枠です。医学部の6年間と初期研修期間終了までは全ての診療科をローテーションで回り、救急科、総合診療科、麻酔・集中治療科の3科のうちいずれかを選択希望するのは医学部卒業後の後期研修からになります。

 中国・四国地域出身者枠と霧島市地域枠の出願資格は、2024年4月1日現在において18歳に達しており22歳以下の者、つまり4浪までであることです。また、中国・四国出身者枠は中国・四国9県の高校卒業者か中国・四国9県の住民であること、霧島市枠は霧島市内の高校出身者または、霧島市の住民であることが必要です。

 卒業後、特定診療科選考枠、中国・四国出身者枠、霧島市地域枠いずれも初期臨床研修を含む6年間川崎医科大学附属病院等で研修を行うことが条件です。また、これら3つの募集枠は、合格すれば入学を辞退することはできない専願制です。

一般選抜の2次試験日は出願日の遅早によって決まる

 一般選抜の2次試験は2日間ありますが、2日間のうちどちらになるかは大学が指定します。出願が早ければ1日目、出願締切に近ければ2日目となるということです。1次試験英語・数学・理科2科目で1次試験合格者は学力試験で判定し、2次試験(小論文・面接)は1次試験、小論文、面接、調査書等を多面的・総合的に評価し判定します。1次試験の合格最低点は350点中206.3点(得点率58.9%)でしたが、2次試験で合格するためには面接(募集要項には100点+段階評価と明記)でさらに多く点数をとることが必要だということです。1次試験でのケアレスミスに気をつけること、また不得意科目と得意科目との得点差を最大限小さくすることが大切です。

2023年度入学者の年齢別構成について

2023年度在学生出身都道府県別分布を見ると西日本出身者が多いものの、最近では北海道や東京、静岡、愛知などの出身者も在籍しています。2023年度入学者データは、入学者127名中現役・浪人比率では、現役:浪人=25%:75%でした。浪人の内訳で見ると、1浪が26名、2浪が26名、3浪が21名、4浪以上が21名と多彩な年齢構成となっています。

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