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「完璧」

 こんにちは。Medi-UP数学科の大矢圭祐です。暑い日が続きますが、体調に十分に気を付けてくださいね。今回は、学習を進めるうえで意識することを1つだけ取り上げたいと思います。それはタイトルにある、「完璧にする」という考え方の危険性です。

(数学・物理担当 大矢圭祐講師)

 夏になると開放的になり、やる気に満ち溢れ、この期間にある単元を完璧にしたいと思うのは当然のことかもしれません。水を差すようで悪いのですが、この考え方は度が過ぎると危険な考え方になってしまいかねません。もちろん、英単語のように完璧に覚えること以外は意味がないものもあります。しかし、例えば「ベクトルを完璧にする」などといった考え方には気を付けなければなりません。
 そもそも、ある単元が完璧になることはあり得ません(ここでは「完璧」をすべての入試問題を試験時間内に解ける状態とします)。また、理解しにくい問題に出会ったときにその問題にいつまでも固執し続けるなら、無駄な時間を過ごすことになります。そして、仮にその問題をできるようなるまで勉強しても、人は忘れます。あとで「この問題完璧だと思っていたのに、、、」などといった無駄な絶望感を味わってしまうことになります。どのように考えるべきでしょうか? 割り切ることも時には大切です。今は理解できない考え方でも、一度飛ばして他の単元を学習していくなら、似たような考え方をするものが出てくる場合があります。そのときにもう一度考えてみることができます。共通点は何でしょうか。なぜ似たような考え方になるのでしょうか。このように理解していくなら1つの単元にこだわって考えるより、もっと深い理解を得ることができるでしょう。もちろん、これですべてを理解できるとは言えません。それでも大切なのは、まずは全体像を理解して、自分の中で理解があいまいなのはどのあたりなのかを大まかにつかむことです。後期に入れば、否応なしに演習を行います。何度も自分ができない問題に出会うこともあるでしょう。しかし、何度も繰り返せば少しずつ理解できるようになるものです。焦らず、何度もチャレンジするようにしてください。
 もちろん、完璧にできることに越したことはありませんし、「必ずできるようになる」という気持ちは大切です。今回言いたかったのは、完璧主義にはなりすぎないように注意してほしいということです。細かなことは気にせず、何周もするようにしてください。何度やってもできないように思えても、必ず少しずつできるようになっているはずです。焦らず、学習を続けてください。そして、最終的に医学部合格を勝ち取ってください。

Medi-UP講師
大矢 圭祐