9月上旬に藤田医科大学医学部の入試担当の方をお招きし、オンラインミーティング形式で医学部入試説明会を行いました。
今回の説明会でお話いただいた内容を一部ご紹介させていただきます。
- 藤田医科大学の特色について
- ふじた未来入試で専願枠が廃止され、「独創一理枠」を新規導入
- 一般選抜(前期・後期)の1次試験ボーダーラインと2次試験の面接
- 共通テスト利用入試(前期)の2次試験日が一般選抜(前期)と同じに
- 藤田医科大学の成績開示では全受験生に全ての試験の得点を開示
藤田医科大学の特色について
藤田医科大学は、創設者の藤田啓介が1964年9月に学校法人 藤田学園を設立し、1972年に名古屋保健衛生大学医学部として開学した新設医学部です。2017年度入試において6年間の学費総額を2,980万円に値下げし、2018年10月10日には、それまで藤田保健衛生大学という大学名称を藤田医科大学に改称しました。さらに、2020年2月、全世界で猛威を振るい当時未知であった新型コロナウイルス感染症のため横浜港に停泊中だったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号の乗客乗員の受け入れをいち早く行ったことがニュースでも報道され、藤田医科大学の知名度が飛躍的に高まったことは記憶に新しいところです。
キャンパスは、名鉄名古屋本線前後駅下車、バスで約15分のところに大学、大学院、研究施設、大学病院が集約されています。医学部(医学科)・医療科学部(医療検査学科・放射線学科)・保健衛生学部(看護学科・リハビリテーション学科)の3学部5学科を有し、学部の垣根を越えた多職種連携(アセンブリ)教育によりチーム医療を学び、専門職連携のできる良き医療人、最先端の医療人の育成をしています。
藤田医科大学は1病院の病床数が国内最大の藤田医科大学病院をはじめとする4つの大学病院群があります。全国に先駆けて導入した手術支援ロボット「ダビンチ」や2021年に日本初の実用型内視鏡手術支援ロボット「hinotori™」を導入するなど、遠隔手術の社会実装に向けた臨床研究に力を入れています。また、グループ全体で120万人に及ぶ臨床データや健診データを背景に「がんゲノム」「精神・神経」「再生医療」「感染症」に特化した最先端研究を行う5つの研究センターがあり、高度医療から地域医療までの臨床と研究が融合する最先端の医療教育施設を通して国際水準の医学研究に取り組んでいます。
藤田医科大学医学部が他の医学部と異なる強みも聞くことができました。文部科学省が国内の大学医学部に対して医学部教育の分野別認証を行うJACMEによる2016年の評価において、365日可能な参加型の臨床実習や学部の垣根を越えた多職種連携(アセンブリ)教育などの教育プログラム、最先端の医療教育施設・設備を備えた教育資源、地域医療や近隣地域の大学との提携を結び、大規模災害に備えた環境整備に貢献する統括および管理運営の3つの領域で「高い評価」を受けました。そして2023年6月には、Student Doctor1人に対する充分な教員数を配置している教員、教育プログラムへの学生の主体的な参加や要望を意見する学生と学生の評価の3領域において新たに「高い評価」として追加されました。
ふじた未来入試で専願枠が廃止され、「独創一理枠」を新規導入
2024年度入試変更点として、ふじた未来入試の募集枠の名称が高3一般枠(高3枠から改称)と新たに独創一理枠(専願枠は廃止)が新設され、募集人員はこの2つの枠を合わせて12名です。出願資格は、高3一般枠は現役生(高3生)対象、独創一理枠は現役または1浪までの者で、なおかつ藤田医科大学または短期大学卒業生(学部不問)の2親等以内の親族であることです。いずれの枠で入学すると卒業後、専門研修プログラム(後期研修3年間)の参加が卒後条件となります。(ただし、高3一般枠のみ公立大学医学科の総合型選抜・学校推薦型選抜または一般選抜(前期)に合格した場合に限り入学を辞退可能)また、2024年度より、1次試験の数学の出題範囲が変更されます。数学Ⅲが除外され、数学ⅠⅡABからの出題となります。
一般選抜(前期・後期)の1次試験ボーダーラインと2次試験の面接
一般選抜の前期と後期の1次試験はどちらも同じ科目・配点で実施されます。1次試験英語・数学・理科2科目で学力試験で合格判定し、2次試験は面接です。1次試験の繰上合格者を含めた1次試験最低得点率は、前期が51.5%、後期が65.8%でした。年によって変動はありますが、2018~2023年度の過去6年間の合格者平均得点率は、前期が約60%、後期が約62%でした。学力試験で1点でも多くの点数を出すことがポイントです。1次合格の目安は年によって変動はありますが概ね60%です。
2022年度入試の2次試験面接は、①1日目の午後、②2日目の午後の2部制でした。1次合格者数が325名で繰り上げ合格者を含めた最終合格者数は318名と1次合格者のほとんどが合格しました。2023年度入試より、一般入試・前期の2次試験面接試験日が、①1日目の午後、②2日目午前、③2日目午後の3部制に変えました。そのため1次合格者数を400名出すことにより、繰り上げ合格を含めた最終合格者数は、270名となりました。
2023年度入試より一般選抜(前期・後期)の面接点(40点満点)の平均点、最高点、最低点が公表されています。平均点は前期が20点、後期が21.1点でした。合否のボーダーゾーン上では1点ごとに5~10人の受験者がいるため、最終的にこの面接点での得点差が合否の分かれ目になるということです。
共通テスト利用入試(前期)の2次試験日が一般選抜(前期)と同じに
2023年度の一般前期の1次試験日は1月19日(木)でしたが、2024年度では、2024年2月4日(日)へと後ろ倒しになります。これにより、共通テスト利用選抜の前期の2次試験日は、2024年2月12日(月・休)と2月13日(火)の2日間で、一般選抜前期と併願してどちらも合格した場合は、1回の面接試験でそれぞれの合否判定を行います。
2023年度入試より、共通テスト利用入試(後期)の2次試験科目に総合問題に加え、総合問題の内容について質問する口頭試問を実施し、口頭試問の一部を英語で行います。英語の「聞く力」「話す力」も評価に加わります。1次試験(大学入学共通テスト)→2次試験(前期は、面接のみ、後期は、面接と総合問題)です。1次試験合格者最低点は2023年度入試は前期が82.3%、後期が81.6%でした。総合問題の配点が300点あるため、総合問題の出来次第では逆転合格もあり得るということです。
藤田医科大学の成績開示では全受験生に全ての試験の得点を開示
2023年度入試分よりふじた未来入試、一般選抜、共通テスト利用選抜の受験生全員に対し、1次試験の科目別の得点に加え、順位、2次試験の小論文、講義課題、面接の得点をインターネット出願ページより閲覧することが可能です。
また、藤田医科大学は、ふじた未来入試、一般選抜(前期・後期)の学科試験問題が大学ホームページ上で公表されています。
藤田医科大学の受験をお考えで詳しい内容をお知りになりたい方はMedi-UPまでお問い合わせください。