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医学部受験の1問の重み

藤田医科大学から3月4日付で医学部医学科・一般前期入試の数学で採点誤りがあり、その対応が発表されています。


<採点誤りの概要>
数学問題1(5)は式の変形により正解「26」を算出することができます。しかし問題に「実数 x, y, z」としており、条件である3つの式をみたす x, y, z のうち実数は1つで他の2つは虚数です。x, y, z が3つとも実数とすれば仮定が誤っているため、答えを特定の数値に定めることができないため「解答不可」も正解となります。 
<合否結果について>
本対応により、合否結果が以下のようにかわります。 
不合格・補欠 → 正規合格 2 名 
不合格 → 補欠(16 位) 1 名 
一次試験不合格 → 一次試験合格 4 名

過去にも他の大学で試験後に解答不可である問題が想定外に見つかった事例はあります。2019年の金沢医科大学後期入試では英語の大問の1つが、その前年と同じ問題のまま出題されて、当該問題については『全員正解』とする措置が取られたことがありました。
今回の藤田医科大学のケースでは別解とされる「解答不可」を選んだ8名の合否結果が変わることになりましたが、その問題を粘り強く解こうとして徒労に終わった受験生もいたはずで、何とも言えない気持ちになります。

ちなみに藤田医科大学の数学は合計200点満点で、大問が3問構成です。大問2と大問3は記述形式ですが、大問1はマーク形式で小問10問から成ります。配点はおそらく各120点、40点、40点と大問1の配点が非常に高く、またこのマーク形式の大問1は英語とともに基準点が設けられているので、ここの基準点を満たさなければそれだけで不合格(足切り)になってしまいます。

数学の大問1の小問は1問12点前後と推測されますが、今回、8名の受験生にその加点があったことで大きく結果が変わりました。
医学部に限らず、大学入試において合格最低点付近には多くの受験生がひしめき合っていることが多いですが、高卒生やハイレベルで力が接近している受験生が多い医学部入試では、その1問の差がより大きいです。改めて今回の藤田医科大学の入試の合否結果の変更から、たった1問が正解になるか不正解になるかで大きい違いが出ることがわかりました。

特に自分の力を出し切れていれば取れていたはずの問題を落としてしまうことは悔やんでも悔やみきれません。これから医学部受験に臨まれる人は、日ごろからまず1問の重さを意識することが重要です。自分の答案を実際の入試の採点基準に近い形で添削してもらうことも有効でしょう。

Medi-UP 土肥真輔

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