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地域枠入試、受けるべきか?

「地域枠入試」という言葉は、医学部受験生なら耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。医師不足地域に勤務することを条件に学生に対して修学資金を貸与する制度で、現在では60以上の大学が「地域枠入試」を実施し、定員の総数は900人以上に上ります。さて、この「地域枠入試」、漠然とは知っていても、詳細に知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。修学資金の貸与などメリットがある一方で、従わなければならないいくつかの条件もあり、後々後悔することのないよう、正しい理解をしておきたいものです。

「地域枠入試」のメリット
・修学資金の貸与を受け、義務年限(多くは9年が一般的)を勤務すると返還が免除される。
(私立大学の中には6年学費の全額を奨学金で賄える地域枠入試もあります)
・各自治体・大学ごとに「キャリア形成プログラム」が用意されており、確実にキャリアアップがおこなえる。
・入試が一般枠より易しくなる場合がある(逆のケースもあるので注意)。

「地域枠入試」のデメリット
・卒後9年間、医師不足地域または不足する指定診療科(またはその両方。自治体によって異なる)に勤務する義務が発生し、進路選択に制限がかかる。
・診療科や勤務地を自由に選べないことが多い。
・止むを得ない事情で離脱した場合、利子を付けて奨学金を一括返済。

代表的な「メリット」「デメリット」は上記に掲げた項目が一般的ですが、各自治体が工夫を凝らしながら少しでも利用者の満足度が上がるような努力を続けています。

例えば「新潟県地域枠」では、産休中や育短勤務中も指定勤務としてカウントできたり、海外研修や大学院進学中はプログラムを一時停止できるなど、柔軟な対応でキャリア育成をサポートしています。(出典:医師ナビにいがたより)

新潟県以外にも各自治体が様々な取り組みを行っていますので、気になる地域枠入試があればこの時期に調べておくことをお勧めします。勤務地や診療科の制限が将来の進路選択に支障とならない場合は、検討してみる価値は大いにある制度と言えます。

<お知らせ>
9月3日(日)に開催の「関西4私立医大合同入試説明会2023」にて、「新潟県地域枠」の説明会を実施します。関心のある方は是非ご来場ください!

関西4私立医大合同入試説明会2023
日時:9月3日(日)13:00~16:50
会場:Medi-UP上本町校(アップ大阪上本町ビル6F)

Medi-UP 森 憲